地球は温暖化しているのになぜ日本は「強烈な寒波」に襲われるのか？ | ニコニコニュース


今季最強寒波の到来が日本中のニュースを賑わせています。 こうした話題に対して、「温暖化とか言ってたくせに寒くなってるじゃないか」という人も見かけます。 確かに温暖化というワードに対して、強力な寒波の到来は矛盾して聞こえるかもしれません。 しかし、見落としてはいけないのは地球全体の大気はすべて繋がっているという点です。 なぜ温暖化が進んでいるのに日本には強い寒波がやってくるのでしょうか？ 今回は2017-18 冬にも日本を襲った記録的寒波の原因について説明した、三重大学の研究報告から温暖化で日本に強い寒波が押し寄せる理由を解説します。

目次
  • 温暖化でも日本に押し寄せる最強寒波の正体

温暖化でも日本に押し寄せる最強寒波の正体

北極のウェブカメラ映像
Credit:NOAA
温暖化という言葉は単純に地球の気温が上がるだけというイメージを持たれがちですが、重要なのはこれまでと気温が変化することで地球全体の大気の動きが変わってしまうという点です。 ある地域の気温が上がると、それに連動して地球全体の大気の運動が変化します。 特に大きな影響を受けるのが凍りついていた地域です。そこでは少しの気温差でも、それまで氷だったものが液体に変化してしまいます。 北極海は特に大きな影響を受けており、陸地の氷河が解けて海に流れ込むことで塩分濃度が変化したり、氷海が溶けたり流氷が減ることで海流の流れが変化しています。 この北極の変化は、上層の大気の流れにも影響を与えてしまいます。
北極圏を示す地図。赤いラインの内側が北極。右上が日本。
Credit:University of Texas Libraries
私たちは気象の問題を自分たちの住む地域だけに限定して見てしまいがちです。 しかし、実際は地球全体の大気はつながっているため、自分たちとは関係のない地域の気温変化が、私たちの上空にある天気を変化させてしまうのです。 では温暖化によって日本に記録的な寒波が起きる原理はどのようなものなのでしょうか？ 2017-18年の冬も、アジア地域は大寒波に襲われており、平昌の冬季オリンピックも影響を受け、日本でも北陸地域に記録的な豪雪がもたらされました。 このとき、アラスカ沖の北極海の海氷が観測史上最も少なくなっており、海氷に大穴が空いてその上空の気温が観測史上最高となっていることが確認されたのです。 三重大学の立花義裕教授（気象学）らの研究チームは、この「海氷の巨大な穴」を「暖穴(warm hole：ウォームホール)」と名付け、これが日本を含めたアジア地域の記録的寒波の遠因になったという説を提唱しています。 これは簡単に説明すると次の図のような状態だといいます。
北極海の暖穴が周囲の寒気をアジアと北アメリカへ押し出した
Credit:Yoshihiro Tachibana et al.,Scientific Reports(2019)
北極海にできた暖かなスポットは、北極上空に高気圧を生み出します。 すると偏西風がこの暖穴に引き込まれるように蛇行し、歯磨き粉のチューブの真ん中を押しつぶしたように、北極の寒気を両サイドへ押し出します。 これによって、北の寒気がアジア地域と北アメリカ地域において通常より南下し、2つのに地域に強い寒波をもたらすのです。 また北極海の暖穴は、南風を引き込むと同時に温かい南の海水を引き込んでしまうため、温かな状態を長期間維持するようになります。 つまり、北極の温暖化が非常に冷たい北の大気を日本に押し出してしまい、日本に強烈な寒波を到来させるというのです。 この三重大学の研究は北極海アラスカ沖の海氷激減が、中緯度の異常気象をもたらす可能性を示した世界初の論文です。 ただ、これは仮説の段階に過ぎません。 気候とは一般に「十分に長い時間について平均した大気の状態」のことを指しています。 人類が地球の気候について語ったり、天気予報が行えるのは長期間安定した大気の動きを観測し続けることで、平均的な変化を予想しているからにすぎません。 地球全体の巨大な大気の状態や、今まさに起きている変化については、先端の研究でもすべてを把握することは難しく、今後の動きを予測することも困難です。 しかし、地球温暖化に伴い、今後も北極の暖穴は拡大することが予想されています。 そうなれば、今後も日本や北米に昨冬よりも強い寒波が襲来する可能性は非常に高くなるでしょう。 今回紹介した研究は2019年に報告されたものですが、23年現在も最強寒波に日本が襲われていることを考えると、北極の変化に応じて今後も繰り返し日本には強烈な寒波が押し寄せるだろうと予想できます。 温暖化と言われると温かい気候に変化していくというイメージを持ってしまいがちですが、日本に住む私たちは今後寒波や豪雪に備えた対策を考えていく必要があるでしょう。 全ての画像を見る
参考文献32年ぶりの大寒波は温暖化の影響か?~北極海アラスカ沖に空いた海氷の巨大な穴が作る偏西風蛇行~~… https://www.mie-u.ac.jp/R-navi/release/cat-1/32.html
元論文Warm hole in Pacific Arctic sea ice cover forced mid-latitude Northern Hemisphere cooling during winter 2017–18 https://www.nature.com/articles/s41598-019-41682-4
地球は温暖化しているのになぜ日本は「強烈な寒波」に襲われるのか？


（出典 news.nicovideo.jp）

葵　夏姫 葵　夏姫

(。´・ω・)ん?日本だけ？いやいや、何言ってんの？ロシア、アメリカなど大寒波なんだがな。-63℃のロシア、大豪雪のアメリカ北部ってな。それさえも無知なのに日本だけ言ってるんじゃねぇぞ。

siwasu siwasu

視点が狭すぎる

KKK KKK

シベリア寒気だろ？こんな常識的なことも知らないとか呆れるな

パストラミビーフ パストラミビーフ

『地球温暖化は嘘でした』って言った方が手っ取り早いと思うけど？

傘醒 傘醒

とりあえず、「温暖化」って名前は止めた方が良い気がする。単に異常気象とでも言えば良いのに。まあ1万年単位とかで見れば別に普通の事かも知れないけど。

イクイク イクイク

温暖化否定派って感情論だけだよね。データある？思考が醜悪なグレタと一緒ですわ

BCTA BCTA

気候と、本日の気温は全く関係がないんですよ

seath seath

一応言っておくと氷河期は生命誕生の前にも繰り返してる。その度に凍結が解除されるのは地球内部からの活火山の噴火によって二酸化炭素が撒き散らされ、二酸化炭素の温室効果によって氷河期の氷が溶ける。生命の誕生によって酸素が増えて地球が全球凍結することから、酸素が増えれば地球は冷えるし、二酸化炭素が増えると温暖化する。問題はこのまま砂漠化が進行すると元に戻らなくなる。

seath seath

二酸化炭素ガーいうけど、人間にできるのは二酸化炭素を減らすことぐらい。二酸化炭素濃度が取り返しのつかないレベルで増えて、砂漠化で植物が減って酸素濃度が減ると、人間の力では砂漠化を食い止めることは最早不可能。だからその前になんとかしないといけないんだけど大衆というのは感情論で動くから科学的なデータを理解できない。だからシロクマが可哀想というと喜んで税金を払う。

seath seath

二酸化炭素削減に否定的なのは中国やロシアのような石油資源大国。西側はマジでビビってるけど、今の今までチェルノブイリだのなんだのと原子力を否定してきた過程があるので、原子力発電に二の足を踏んでる。それをいいことに露中は自分達が散々言われてきたお返しをして、それに足並みを揃える連中もいる。だからアメリカは独仏に露と手を切らせて石油や天然ガスを買わせたくないんよ。

sarugo sarugo

正直歴史的に地球が出来てから今までと考えたら気象学の統計はまだまだ浅いとしか言わざる得ないんだよな。

kikori kikori

北極振動というのがありましてね､冬場の悪天候は大抵そいつのせいです｡寒波を伴って低い緯度まで下がって､北米や日本に大雪をもたらす｡

葦名弦七郎 葦名弦七郎

ニューヨークに豪雪が起こる程度には地球がハッピーな気分になってるからな

Ｇ−いつき Ｇ−いつき

温暖化の過程で気候が極端になるらしいぞ

釣られすぎた熊 釣られすぎた熊

まぁー人類の能力を過大評価してる人が陥る罠だよな

ゲスト ゲスト

おお、これはわかりやすい説明だね。温暖化に伴って北極の海氷面積は、どんどん縮小している。氷は冷たいがむき出しの海は暖かいので、氷が無くなるとまるでスイッチを変えるように気流の変化が発生し、その影響が地球規模で現れる。

シメジ シメジ

地球センパイや太陽様の機嫌ひとつで人間にとって異常気象にも温暖化、寒冷化になるんです

さく さく

暖冬の時はもちろん温暖化だと叫び、寒波すら温暖化の影響とこじつける無敵理論。全く信用できません

みー みー

サムネがポニョにしかみえんかったけどこういう図だったのか(ｶﾞｲ)

akane akane

人類「地球を守ろう！」地球「別にいらんで」


タグ ：
地球温暖化