ブタの皮膚から作った人工角膜を移植した20人全員の患者の視力が回復 | ニコニコニュース
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ブタの皮膚から作った人工角膜を移植した全員の視力が回復
スウェーデン、リンショーピン大学のメルダッド・ラファット氏らは、ブタの皮膚から抽出した「コラーゲン」で、コンタクトレンズのような柔軟で弾力性のある人工角膜を開発。これを人間の志願者に移植した。 実験に参加した20人は、全員が「円錐角膜」(角膜が薄くなり、円錐形に突出する病気)による視覚障がい者。14人は盲目で、6人は重度の視力障がいだった。 ところが術後、全員の視力が改善し、盲目だった参加者のうち3人は視力が1.0まで回復した。 ラファット氏は、「最初の移植手術が行われた時のことを覚えています」と語る。一晩中眠れず、手術の結果を待っていたが、実際に視力が回復すると想像以上に良好な結果で驚いたそうだ。
豚皮由来のコラーゲンタンパク質で作られた人工角膜 / image credit:Thor Balkhed/Linkoping University
拒絶反応の心配はなし
コラーゲンは、個々の細胞を持たない構造化されたタンパク質だ。だから免疫系によって拒絶されることはないと考えられている。 人間の角膜を移植された患者の場合、一般に数年は拒絶反応を抑える薬を服用する必要がある。しかし今回の患者は、8週間免疫抑制剤入りの目薬をさしただけだ。 ・合わせて読みたい→赤い光を見るだけで加齢による視力低下が回復する可能性(英研究) ただしジョンズ・ホプキンス大学のエーゼン・アクペック氏は、第三者の立場から、それほど画期的ではないと述べている。 これまでも円錐角膜用コンタクトレンズといった治療法が開発されているからだ。ブタの人工角膜でも「既存の医療技術で治せない症状は、治せないでしょう」とのことだ。 また今回の人工角膜が最終的にいくらになるのかもはっきりしない。それでも現在の人間の角膜(米国なら数百万円)よりは手頃なものになるだろうとのことだ。 この研究は『Nature Biotechnology』(2022年8月11日付)に掲載された。 References:Cornea implant made from pig skin restores vision in landmark pilot trial / written by hiroching / edited by / parumo『画像・動画、SNSが見られない場合はこちら』

(出典 news.nicovideo.jp)
| Nora ブタの臓器を移植する研究は、確か、20世紀からあって、ナチスドイツや日本軍も行っていたとかいなかったとか。昔読んだ話で、文献を提示できませんが。去年だか今年だか、ドナーを待つために豚の心臓?を移植した方が、残念なことになくなってしまわれましたね。個人的には山中先生のiSP細胞を待つ方が良いかと。 |






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