大手企業を1年未満で突然辞めた新入社員、退職理由は「彼氏の転職」にモヤモヤ | ニコニコニュース
男女を問わず、若手のなかには社会人生活に対して「仕事よりも恋愛重視!」と考える人も少なからずいる。今回は、せっかく大手企業に就職したにもかかわらず、彼氏の転職に合わせて突然退職した新入社員のエピソードを紹介しよう。
◆「仕事よりも恋愛重視!」1年未満で辞めた新入社員
都内の大手メーカーに勤めている富田紗枝さん(仮名・30代)が、“彼氏の転職”を理由に辞めた新入社員のS(女性)についてこう話す。
「彼女はもともと大学院への進学を希望していたみたいですが、それが叶わなかったみたいで。就職活動で唯一採用されたうちの会社に『仕方なく入社した』とのことでした」
とはいえ、富田さんの勤める会社は採用倍率が高いため、Sのような新入社員は珍しいケースだったそうだ。各新入社員に1名ずつ、同じ部署の先輩社員が教育係として業務などのサポートをする制度があり、富田さんはSの担当になった。
◆「大学の先生が大好き過ぎて」略奪愛に成功
「Sは、外見的には派手ではなく爽やかな印象で、一生懸命に業務に取り組んでいました。業務だけではなく、初めての上京や社会人生活に馴染めるようにすることも私の役割のひとつでした。そのため、プライベートの話をすることもあったのですが……」
よくよく聞いてみると、Sの見た目からは想像もできないほどの積極的な恋愛ぶりに驚いたという。
「通っていた大学の先生が大好き過ぎて、遠距離だけど猛アタックしているとかで。でも、その先生には婚約者がいるというのです。『絶対に結婚してほしくない!』と。そして、その熱意が伝わったのか、略奪愛に成功したのだとか」
◆会社の繁忙期も関係ない! 彼氏のために転職活動
当初は「他人の恋愛にとやかく言うつもりはない」程度に考えていた富田さん。しかし、Sの問題はここからだ。
「遠距離になることで悩んでいました。Sの彼氏が関西へ転職を考えているようで、採用されてしまうと会える機会が激減することを心配していました」
そんななかで彼の転職が決まった。すると、徐々にSの勤務態度が変化し、明らかにモチベーションが落ちていた。
「じつは、Sも彼氏と同じ職場の事務員として働けるように水面下で転職活動を始めていたようなんです」
◆突然の「辞める」宣言に唖然
そして年の暮れ、事件は起きる。
「私が所属しているチームは、四半期ごとに繁忙期があります。大型の会議が行われるのですが、その前日の夜は終電かタクシーでの帰宅になるほど、準備の1週間は全員がボロボロになりながら働くのがお決まりのパターンでした」
富田さんが、いつものように眠気と空腹に耐えながら業務をしていると、突然、Sの口から衝撃発言が……。
「無表情で『彼と同じ職場に転職できることになったので会社を辞めます』。さらに、『正月明けから勤務しなければならないので年内に退職します』と続けました。12月下旬。しかも、Sの希望退職日まで10日もありませんでした」
ただでさえ疲れきっていた富田さんは閉口したという。
◆冷ややかな態度で「法律的には問題ないので」
ほとんどの会社の就業規則には、退職する場合は1か月以上前までに申告するなどのルールが決められているだろう。富田さんの会社にも同様のことが明記されていたので、さすがに身勝手だと思った。
「私は、慌てて『あと2週間もないけど、部長には伝えたの?』と確認しました。そしたら、棒読みで『はい。法律的には問題ないので』と冷ややかな態度で驚きました」
こうしてSは退職していったそうだ。教育係として時間を割いてきた富田さんは、恋愛を理由に1年未満で辞めてしまった彼女に対して、いたたまれない気持ちになった。
Sはその後、どうなったのか。
「年賀状のやりとりをしている先輩がいました。ある年『Sちゃん、結婚したんだって』と言っていたので、恐らくそのときの彼だと思います」
先輩はもちろん、部長やチームの他のメンバーは、Sが退職した本当の理由を知らない。
<取材・文/chimi86>
【chimi86】
ライター歴5年目。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。Instagram:@chimi86.insta
―[モンスター新入社員録]―

(出典 news.nicovideo.jp)
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